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VCDというのは音楽CDやCD-ROMと同じタイプのメディアにビデオ画像を記録したものです。いわばDVDの前身といえます。DVDにくらべて圧倒的に記憶容量が少ないCDメディアに無理やりビデオ画像をおさめているため、画質も音質も悪いのはいたし方ありません。 日本ではLPサイズのLDがある程度普及してしまったためにVCDはちっとも普及せず、いきなりDVDに移行した感がありますが、アジア諸国ではけっこうVCDが普及し、映画やポップスなどがVCDに記録されて売られています。その分逆にDVDへの移行が遅れているといえるかもしれません。 日本でも最近はインド人、パキスタン人が集まる町にハラル・フードなどの食材を扱った店がぽつぽつあり、そういうところには映画やポップスを記録したメディアがいっぱい売られているので、それを目的にそういう店をのぞく日本人も多いことでしょう。もちろん映画ならDVDもあり、ポップスなら音楽CDもあるんですが、やはり圧倒的に多いのはVCDです。 映画の場合は、DVDだと英語などの字幕がついていますが、VCDではついていないことも多いので、できる限りDVDをお買いになることをお勧めします。が、音楽の場合はそうもいきません。こういう店では音楽CDはあまり売られておらず、ほとんどはボリウッド映画のミュージカルシーンばかりを集めたVCDだからです。 で、そういうところでVCDを買ってきて、「これ、どうやってみるんだろう」と悩んでいる人も多いかと思います。 そんなあなたのために、VCDの見方をまとめておくことにします。 日本ではVCD時代を飛び越してDVD時代に突入してしまったので、VCD専用のプレーヤーというのはほとんどありません。電気店で売っているのはDVDプレーヤーばかりです。しかし、ほとんどのDVDプレーヤーではVCDを再生することができるので、まずは手持ちのDVDプレーヤーに入れて再生できるかどうか試してみましょう。もし再生できれば何も問題はないのでこの項の以下の部分は読み飛ばしてください。 最近、VCDが過去の遺物になりつつあるのにつれて、VCD再生機能を割愛した機種も増えてきました。あなたの手持ちのDVDプレーヤーが不幸にしてそういう機種だった場合は、あきらめて次の「Windowsパソコンで見る」を試してみてください。しかし、テープに録画して見たり、居間にある大画面テレビにつないで見たりするためには、パソコンでは不可能とはいいませんがいろいろ面倒で、やはりビデオ端子のあるDVDプレーヤーでみるのが便利です。 DVDプレーヤーはぴんきりで、安いものだと数千円で入手できると思います。最近は売れ筋商品はDVDレコーダーに移行しているので、録画機能のない再生専用のDVDプレーヤーならずいぶん安く手に入るはずです。 「安いDVDプレーヤーで、VCDも見られるやつを買おうか」という場合、カタログや店頭に記されたスペックで、VCDを見られるかどうか確認してください。ひょっとしたら機械の前面などに次のようなロゴがいろいろ書いてあるかもしれません。それは、その機種でどういうメディアが再生できるのかを示しています。VCDのロゴは下の表の真ん中です。左のCDと紛らわしいですが、下がDIGITAL VIDEOとなっている点が違います。
なお、DVDには後述のようにビデオ方式の違いが関係してくるのですが、VCDではそんなことはありません。PAL方式の国のVCDでも問題なく再生できるはずです。 VCDは基本的に音楽CDやCD-ROMと同規格なので、パソコンのCD-ROMドライブ(もちろんCD-R、DVD-ROM…などを含む)ではVCDを再生することができます。 最近のWindowsマシンではソフトがたくさんプレインストールされているものが多く、このようなマシンでは最初からVCDを再生できるようなプレーヤーソフトがインストールされていると思います。まずはパソコンについてきた、添付ソフトのマニュアル類を点検してみましょう。音楽CDプレーヤーと一緒になっている可能性も多いです。また、通常は音楽CDはオート起動設定されているはずですが、VCDの場合は必ずしもオート起動設定されておらず、手動でソフトを立ち上げなければいけないことが多いです。CD-ROMドライブにVCDを入れたのにうんともすんともいわないからといって、「私のパソコンではVCDは見られない」と思うのは早のみ込みです。 不幸にして、VCDを入れたのに再生ソフトが自動起動しなかった場合は、Windowsに標準添付されているメディアプレーヤー(Windows Media Player)を起動してみましょう。スタート − プログラム − アクセサリ − マルチメディア(あるいはエンタテインメント)のところにあります。 起動したら、ファイル−開く、で「参照」ボタンを押し、CD-ROMドライブの Mpegav というフォルダを見てみます。ここで、古いメディアプレーヤーだとファイルがいくつか表示されるはずなんですが、新しい(7.1以降かな?)メディアプレーヤーでは、あれれれ、何も表示されません。このときはあわてずに「ファイルの種類」を「メディア ファイル(すべての種類)」から「すべてのファイル (*.*)」に変更します。.DAT という拡張子のファイルが1つ、あるいはいくつか表示されるはずです。ファイル名はCDによって異なりますが、たとえばAVSEQ01.DAT、AVSEQ02.DAT……のように、末尾が01、02のように連番で2つ以上のファイルが出てくると思います。最初のほうのいくつかはメニュー画面用の画像になっているのがほとんどなので、適当にはしょってみてください。 ファイルを開くと画面が開いて、あなたのパソコンではビデオの再生が始まっているはずです。あるいはスタートボタンを押すのが必要な場合もあります。 また、メディアプレーヤーの競合製品であるリアルプレーヤーでも同様の方法で再生できますし、フリーウェアでも使いやすいVCDプレーヤーがいろいろあるので試してみるとよいでしょう。 http://www.vector.co.jp/vpack/filearea/win95/art/movie/index.html などから、VCDプレーヤーをダウンロードしてみるというのもよいと思います。 また、パソコンのGraphic Card(Video Card)に付属しているソフトでも優秀な再生ソフトがあります。 参考サイト(http://www.geocities.com/Tokyo/2799/vcd.html) 「DVDくらい見られるよ」と思ったら大間違いです。インド映画関連のDVDには次のような落とし穴があります。 リージョンコードとTVシステムの問題を本気でクリアするためには、すべてのリージョンコードとTVシステムに対応したプレーヤーがあるので、それを入手するのも一つの手です。本気でアジア映画との付き合いをやっている人はたいてい持ってます。海外DVD取り扱い店や通販サイトで案内しているので問い合わせてみてください。 またパソコン上のDVD再生ソフトでは、最初に5回だけリージョンを変更できるものがほとんどです。それをすぎるとリージョンが固定されてしまいます。最近ではパソコンが安いので、特定のリージョンのソフトを多く見るという人は、どれか1台をそのリージョンに変更してしまうという手もあります。 パソコンには複数台のDVDドライブを接続することができますが、リージョンはそれぞれのドライブごとに設定されており、DVD再生ソフトによるリージョンの初期変更もドライブごとに行われています。ですから「リージョンを変えちゃったらもう日本のリージョンコード2のDVDが見られなくなっちゃうよ」と躊躇なさっている方は、外付けDVDドライブ(本体にドライブベイの余裕があるなら内蔵でももちろんOK)を接続するという手もあります。たとえば私はパソコンの内蔵ドライブをリージョン3(韓国・台湾・香港仕様)にして、日本のソフトを見るときには外付けDVDドライブを利用しております。 参考サイト DVDでは字幕が動画と別に記録されているので、字幕をオン/オフしたり、複数の言語の字幕から選択できるようになっていたりするものがあります。 インド映画の場合はほとんど英語字幕がついていますが、私のように英語が苦手な人は、これを見てもよくわかりません。英語字幕をメモして辞書をひくのも大変です。 そこでパソコンを使って事前にこの英語字幕データをすべて読んで印刷する。あるいは字幕データを適当な英→日翻訳ソフトにかけてしまう、という手があります。 このためにはDVDのデータをパソコンのハードディスクに吸い上げてしまうリッピングソフトと、さらにそこから字幕データを読むソフトが必要です。どちらもフリーでよいソフトがあります。後者はSubRipというソフトがいいでしょう。簡易OCR機能があるので、字幕データをテキストファイルとして保存することもできます。画像適当な検索エンジンでSubRipと入れて検索すると、このソフトの使い方や入手先を記したサイトがいろいろ見つかります。そういうところではDVDのリッピングソフトの使い方や入手先もわかります。 以下に、このようなソフトの入手先の一例を記しておきますので、いろいろ試してみてください。 参考サイト |