受動態


    5. 受動態

  1. 受動態(passive)の語幹は、 弱語根に、アクセントのある接尾辞を加えてつくります。 直説法現在、直説法過去ではこれに反射態の語尾をつけます。 (打つ)の単3(191まですべて同じ)は(憎む)は(握る)は(言う)は(結ぶ)は。 しかし、 (殺す)はであり、ではありません (→44)。
  2. 第10類の動詞および使役動詞の語根は、 受動態を作るときは語幹のをとりさってから上のようにします。 (盗む)は(する)の使役動詞
  3. で終わる語根は、 のままのものと、に変わるものとがあります。 (知る)は(守る)は(与える)は(飲む)は(歌う)は
     またはで終わる語根はその母音が長母音になります。 (勝つ)は(聞く)は
     で終わる語根はに終わり、重子音+であれば標準階(グナ。)に変わります。 (作る)は(記憶する)は。  で終わる語根はに変わり、唇音のあとではに変わります。 (破る)は(満たす)は
  4. 受動態のアオリスト、完了、未来、条件法は、それらの反射態と同じです。 違いは以下のとおりです。
  5. 受ア単3はで終わります。 母音で終わる語根、単子音++単子音という形の語根は長音階(ヴリッディ)になります。 単子音の間にをはさんだ語根は標準階(グナ)になります。 (導く)のア単3(194まですべて同じ)は(断つ)は(作る)は(煮る)は(殺す)は(→86)、 (示す)は(悟る)は(見る)は(与える)は
  6. (生まれる)は (馴らす)は(殺す)は(得る)はまたは、 接頭辞をつけたときには必ずになります。
  7. すべての母音で終わる語根および、 (握る)、 (見る)、 (殺す)は、 いずれも単数3人称を除いて、 反射態のアオリスト(→163)を受動の意味に用いることができます。 母音で終わる語根とは長音階(ヴリッディ)となり、 は標準階(グナ)になります。 で終わる語根ではを挿入します。 (→86)、
  8. 複合完了 (→184-185)の受動態 ()、は、必ず反射態の形になります。
  9. 未来、条件法のときは、 (→195)にあげた語根は、 受動の意味に用いるアオリストと同時に、 特別な受動態の形を作ることもあります。

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