従格

ablative case


「〜から、〜より」などの意味を表す格。 奪格という言い方もけっこう多い。 正直のところ私は奪格というほうが慣れているのだが (ゴンダ文法もそうだし)、 わかりやすい菅沼文法が従格という言い方をしているし、 一般には従格のほうがわかりやすいのかな。 え、わかりにくい? なんで「従」かって? 漢文でやったでしょう。 「従」って「〜より」と読むんです。
上に書いた意味以外に、比較級の比較の対象「〜よりも」の意味が重要。 また、従格形がそのまま副詞になってしまったものも多い。
あと、名詞・形容詞の各変化表にある従格形以外に、 という接尾辞をつける従格がある。 ゴンダ文法ではp.121のパンチャタントラの注の中にしか説明がないが、 意外に頻出するのでもっと大きく扱ってもよい。