連声法

sandhi


語と語や、複合語内の各成分どうしの間で、音が互いに影響を与えて変化する現象。 語と語との間の連声を外連声、複合語など語内の各要素間の連声を内連声という。 また、デーヴァナーガリーなどインド系文字は音節文字なので、子音で終わる語の 次に母音で終わる語が来ると、音変化がなくても分かち書きせずに書くし、そもそ も分かち書きをはしょることも多い。広義のサンディはそういうものも含めていう が、通常は明確に音が変化する場合のみこういう。
どんな言語にもこういう現 象はあるが、サンスクリットの場合はやたらに多く、しかもその結果をそのまま文 字に書くので、「この法則を知らないと簡単な文章でも解釈できない」と文法書は 脅し、最初に登場してくるので、初心者の最初のハードルになっている。実際には 意外と早く慣れるもんだけどね。「サンスクリットといえば連声」というくらい有 名な特徴なので、用語もサンスクリットのままサンディ( (結合する)から来た「結合」という意味)ということが多い。
パーリ語やヒン ディー語にも実はサンディがある。ヒンディー語では内連声だけなので学習の際に 規則として覚えないが、知っておくと複合語や数詞などの記憶に役立つ。パーリ語 は内連声に加え時々思いついたように外連声をし(主に母音どうし)、しかも例外 が多い。サンスクリットのサンディの規則を見ると初心者はうんざりするが、明確 な規則になっている分、実はラクなのだ。パーリ語をやるとつくづくそう思う。