[ウルドゥー語/ヒンディー語ページトピックス]

アラビア語の定冠詞の読み方


 アラビア語由来の語にはアラビア語の定冠詞はがついているものがありますが、このはいつもと発音されるわけではなく、発音の変化をします。デーヴァナーガリーでは実際の発音どおりに表記されますが、ペルシア文字表記の場合はもとのアラビア語の綴りどおりに書かれるので、この発音変化を知っておかないと正しく読めません。
 そんなわけでこの項はウルドゥー語専用の注意事項です。
  1. 分かち書き
     アラビア語では定冠詞を、次の語にくっつけて書き、分かち書きをしません。またアラビア語では、以下の5つの1文字の前置詞も次の語にくっつけて書きます。このことを知っていないと、以下の例の(完全に、全く)の途中のが定冠詞であることがわからないので、注意が必要です。
    〜で、〜において
    〜にかけて、〜によって
    〜(のため)に
    ※次に定冠詞が来ると、が脱落します。
    〜のような
    〜にかけて、〜によって


  2. 太陽文字と月文字
     は、次に が来ると、がそれらの子音と同化します。たとえばは、ではなく、と発音されます。
     このような現象の起こる上記14文字を「太陽文字」といいます(アラビア語で太陽を表わすシャムスの頭文字がこのリストの中にあるため)。
     アラビア語アルファベットにある文字のうち残りの14文字 は月文字といい(アラビア語で月を表わすカマルの頭文字がこのリストの中にあるため)、をハッキリ発音します。たとえばは、です。
     太陽文字と月文字の覚え方は、太陽文字は歯音系統と覚えればわかりやすいと思います。だから同じ歯音であるlと同化するのです。


  3. の脱落
  4. 前に単語や接頭語があると、がとれます。
    (完全に、全く)
    (「こんにちは」への返事)





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