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ヒトーパデーシャ1-2(4/4)
老いた虎と旅人
(虎のセリフ)「あはは、あなたは大きな泥沼に落ちてしまったね。今から私はあなたを起こしてあげましょう」
こう言われ、徐々に近づかれ、かの虎につかまえられたかの旅人は考えた。
「♪教えの経典を読んだということも、またたとえヴェーダ聖典を読んだとしても、それは悪人にとって(改心する)要因にはならない。牛の乳が本性によって甘いように、ここで(他のすべてに)まさに本性は卓越する。
さらにまた
♪感覚器官と心を制御できない人々にとっては、努力はまるで象の沐浴のようなものである。
努力のない知識は、まるで醜女の装飾品のように重荷である。
私がここで殺人を本性とする者に信頼をしたのはよいことではなかった。またこのようにも言われている。
♪爪を持った獣に、川に、角のある獣に、刀をもった者に、女に、王族には信頼をしてはならない。
またさらに
♪まことに、すべての者にとって、他の性質ではなく、本性が検査されるべきである。なぜなら本性は他のすべての性質に優越して最高位に存在するからである。
また他に
♪なぜならば、かの、天空を動き回り、暗黒を破壊し、千の光線を持ち、天体の中を動くかの月でさえも運命にしたがってラーフに飲み込まれるのであるから、ひたいに書かれたもの(運命)もまた誰が消すことができようか。
まさにこう考えているときに、彼は虎につかまえられ殺されて食べられた。
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