マハーバーラタ3-50-1(1/3)
ナラ王物語-1

※韻律をあわせるために人名を別の表現で言い換えたり、「大王よ」などの呼びかけ語をさまざまな表現で挿入したりしている部分は、適宜省略した。

ナラの物語

ブルハダシュヴァは言った。

♪ヴィーラセーナの息子で、ナラという名の、強い王がいました。 好ましい徳を持ち、美貌で、馬にたくみでありました。 美貌についてはまるで神の主インドラのように、王たちの絶頂でありました。 輝きについては、太陽のように、すべての人をしのいでおりました。 バラモンを敬い、ヴェーダを知っている勇士にして、ニシャダ国の王でありました。 さいころ賭博を好み、真実を語る、偉大な大将軍でありました。 男たち女たちの憧れの的であり、気高い、感覚の抑制された者であり、 弓で武装した武人たちの最高の保護者であり、さながらマヌその人のようでありました。
まったく同様に、ヴィダルバ国に、ビーマという、恐るべき剛勇を持つ王がおりました。 彼は勇敢で、あらゆる徳を備え、子供がほしかったが子供がありませんでした。 彼は子供を得るために、非常に専念して、最高の努力をしました。 そのビーマ王をダマナという名のバラモンの聖仙が訪ねたのです。 かの、子供がほしい有徳のビーマ王は、王妃とともに、威光に満ちたダマナを厚遇によって満足させました。 厚遇に好意を抱いたダマナは、ビーマ王と王妃に望みのものを与えました。 ダマナは、宝石のような女の子ダマヤンティーと、3人の気高い男の子、ダマ、ダーンタ、そして輝きに満ちたダマナとをビーマ夫妻に与えました。
3人の男の子はすべての徳をもち、恐るべき剛勇を備えた者たちでありました。 一方、美しい腰の女ダマヤンティーは、美貌、輝き、名声、美、そして幸運によって、世の人々の間で名声を得ました。

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