マハーバーラタ3-51-1(3/3)
ナラ王物語-2

※韻律をあわせるために人名を別の表現で言い換えたり、「大王よ」などの呼びかけ語をさまざまな表現で挿入したりしている部分は、適宜省略した。

ブルハダシュヴァは言った。

♪ユディシティラ大王様、ナラは彼らに「そういたしましょう」と同意して、 さらに近づき、合掌して彼らにたずねました。
「あなたがたは誰ですか。そして私を使者として得ようと思うあなたは誰ですか。そしてそこで私がなすべきことは何なのですか、あるがままに話してください」
ナラにこのように言われて、インドラ神は語りました。
「我々を、ダマヤンティーを目的にやって来た神々であると知れ。私はインドラであり、そしてこれはアグニ(火の神)、そして全く同様にこれは水の神である。一方こちらは、人々の身体を破壊させるヤマ神である。あなたはまことにダマヤンティーに、我々が集まって来たことを告げよ。『偉大なるインドラ神をはじめとした守護神たちがあなたに会おうとしてやってくる。インドラ、アグニ、ヴァルナ、ヤマの神々はあなたを得たいと思っている。彼らのうちのいずれかの神を夫として選ぶのだぞ』とダマヤンティーに言え」
インドラにこういわれて、かのナラは合掌して言いました。
「同じ目的で集まってきた私を、そういう用件で派遣しないでください。女に欲望をもった男が、いったいどうして、他人のためにこのようなことを言えましょうか。偉大な神々はこれをゆるしてください」
神々は言いました。
「ナラよ、さきほど私たちに、やりましょうと約束したのに、しないとはどういうことか。ナラよ、あなたはすぐに行け」

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