般若心経・小本(1/2)

※できる限り仏教専門用語訳を排して訳してみた。宗教・哲学的な意味はまったく考えていない。

一切を知った方に敬礼します

聖なる観世音菩薩が深い智慧の彼岸の到達(般若波羅蜜多)において修行を実行しながら、「5つの区分があり、そしてそれらが空虚である」と見極めた。
シャーリプトラよ、この世では形は空の状態であり、空の状態であるものこそ形である。空の状態をもつものは形と異ならず、形は空の状態をもつものと異ならない。形であるものが空の状態をもつものであり、空の状態をもつものが形である。知覚や知識や浄化の行や識別も、まさに同様である。
シャーリプトラよ、この世では、すべての徳性は、空の状態という特徴を持っており、生じないし、消滅しないし、汚物はないし、純粋でもないし、より少なくもならないし、一杯に満たされることもない。
シャーリプトラよ、それゆえに空の状態においては、形はないし、知覚もないし、知識もないし、浄化の行もないし、識別もない。目や耳や鼻や舌や身体や心がなく、形も音もにおいも味も触れられるべきものも徳性もない。目の要素もないし、はては心や知識の要素もない。


般若心経目次へ
リーディング目次へ
サンスクリットHOME
HOME