ヒトーパデーシャ 2-5
岩波文庫では「2-4」。p.112。最後は一部省略があるようだ
語(連声前)
説明
語義
能現単3
いる
名中幹
(地名)
名男幹
山
名中単処
中央に
名中幹
(地名)
名中単主
呼び名(は)
名中単主
町(は)
日本語訳
……シュリー山の中央に、ブラフマプーラと呼ばれる町があった。
備考
……この現在形は「物語の過去」を表しており過去に訳すほうがいい。 以下但し書きなく処理する。
語(連声前)
説明
語義
代幹
その
名男幹
岩山
名中単処
先端に
名男単主
(固有名)
副
〜と呼ばれる
名男単主
魔物
能現単3
[処格]に住む
接
〜という
名男幹
人
名男単主
悪評が
副
いつも
受現単3
聞かれる
日本語訳
……その岩山の頂上に、ガンターカルナと呼ばれる魔物が住んでいると、人の悪いうわさがいつも聞かれた。
語(連声前)
説明
語義
副
かつて
名女単対
鈴を
(←
)
前
[対格]とともに
反現分男単主
逃げている
代男単主
ある
尾
名男単主
盗賊が
名男単具
虎によって
(
)
(使)過分男単主
殺される
過分男単主
食われた
接
そして
日本語訳
……かつて、鈴をもって逃げている、ある盗賊が、虎によって殺され食われた。
備考
……使役動詞の過去分詞は
を抜いてから
をつける
語(連声前)
説明
語義
代幹
その
名男幹
手
(←
)
過分女単主
落ちた
名女単主
鈴が
名男複具
猿たちによって
(←
)
過分女単主
得られた
日本語訳
……その手から落ちた鈴を猿たちが得た(←猿たちによって得られた)。
備考
……以下、形式上の受身文の訳は断りなく能動文とする。
語(連声前)
説明
語義
代男複主
その
接
そして
名男複主
猿たちは
代女単対
その
名女単対
鈴を
副
絶えず
副
〜こそは
(←
)
使能現単3
鳴らす
日本語訳
……そしてその猿たちはその鈴をまさにひっきりなしに鳴らしていた。
語(連声前)
説明
語義
副
かくて
代幹
その
名中幹
町
名男複具
人々によって
名男単主
それが
名男単主
人が
過分男単主
食われた
過分男単主
見られた
日本語訳
……かくてその村の人は、その食われた人間を目撃した。
語(連声前)
説明
語義
副
絶えず
接
そして
名女幹
鈴
名男単主
音が
受現単3
聞かれる
日本語訳
……また絶えず鈴の音を聞いた。
語(連声前)
説明
語義
副
まもなく
名男単主
(固有名)が
(←
)
過分男単主
怒った
名男複対
人々を
能現単3
食べる
名女単対
鈴を
接
そして
(←
)
使能現単3
鳴らす
接
〜と
絶
言って
名男複主
人々は
形男複主
すべての
名中単従
村から
過分男複主
逃げた
日本語訳
……まもなく、ガンタカルナが怒って人を食べて、 そして鈴を鳴らしていると言って、すべての人々は村から逃げた。
語(連声前)
説明
語義
副
その後
名女単具
娼家の女将によって
絶
熟慮して
名男複主
猿たちが
名女単対
鈴を
(←
)
使能現複3
鳴らしている
接
〜と
副
自ら
絶
認識して
名男単主
王は
(←
)
使過分男単主
告げられた
日本語訳
……その後娼家の女将が考えて、 猿たちが鈴を鳴らしていると自ら知り、王に告げた。
語(連声前)
説明
語義
名男単呼
王よ
接
もし
名中幹
財宝
名男単主
出費が
受現単3
なされる
副
その時
代単主
私は
代男単対
かの
名男単対
(固有名)を
(←
)
使能現単1
退治する
日本語訳
……王よ、もし財宝を出費してくださるなら、 そのとき私はかのガンターカルナを退治します。
語(連声前)
説明
語義
副
そこで
名男単具
王によって
名中単主
財宝が
(←
)
過分中単主
与えられた
日本語訳
……そこで王は財宝を与えた。
語(連声前)
説明
語義
名女単具
女将によって
接
そして
副
自ら
名男幹
猿
形幹
気に入る
名中複対
果実たちを
絶
受け取って
名中単対
森林(を)
絶
入って
名中複主
果物たちが
(←
)
過分中複主
ばらまかれた
日本語訳
……そして女将は自ら猿の気に入る果物を受け取って、 森林に入り果物をばらまいた。
語(連声前)
説明
語義
副
すると
名女単対
鈴を
絶
捨てて
名男複主
猿たちは
名中幹
果物
(←
)
過分男複主
専念した
能完複3
なった
日本語訳
……すると鈴を捨てて、猿たちは果実に執着する者たちとなった。
語(連声前)
説明
語義
名女単主
女将は
名女単対
鈴を
絶
取って
(←
)
過分女単主
やって来て
形幹
すべての
名男幹
世界
動形女単主
尊敬されるべき者
能過単3
なった
日本語訳
…… 女将は鈴を取ってやって来て、全世界の尊敬されるべき者となった。