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ジャータカ6(5/6)
青鷺の本生物語
青鷺はカニに、「このカニが自分をだまそうとしている」と知らずに、「よろしい」と同意した。カニは自分の両手のはさみで、まるで鍛冶屋の火箸のように、青鷺の首をしっかりつかんで「さあ行け」と言った。青鷺はカニを導いて池を見せてから、ヴァラナの木に対面して(木の方向へと)進んだ。
カニは言った。「おじさん、この池はここから後ろのほうだ。しかしあなたはここから(別のほうへ)連れていくんだね」と。
青鷺は「(私は)愛されるおじであり、あなたは私の愛すべきおいである」と言って、「思うに、あなたは『この青鷺は私を持ち上げて回ってくれる、私の奴隷である』と理解しているようだが、ヴァラナの木の根にあるこの魚の骨の山を見よ。私がこの魚たちをすべて食べたように、お前をも私は食べるだろう」と言った。
カニは「この魚たちは自身の愚かさによってお前に食べられた。しかし私はお前に私を食べることを許さないし、逆にお前をこそ滅亡させるだろう。なぜならお前は愚かさによって私にだまされた状態にあるのを知らない。死ぬならば二人とも死ぬだろう。私はお前の首を切って地に捨てよう」と言って、(鍛冶屋の)火箸でするようにはさみによって彼の首を圧迫した。
青鷺は口を開き、両目から涙を流して、死の恐怖におどされて、「主人よ、私はあなたを食べますまい。私を助けてください」と言った。
(カニ)「もしそうならば下って私を池に放て」と。
青鷺は戻ってまさに池に下ってカニを池の端の泥の上に置いた。カニははさみで、白蓮の茎を切るように、青鷺の首を切ってから水に入った。
その不思議なことを見て、ヴァラナの木に住んでいる神は、賞賛をして、森じゅうに命じて声を出させて、蜜のような甘い声でこの詩句を言った。
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