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マハーバーラタ3-163-8(2/4)
アルジュナ、シヴァに会う
※韻律をあわせるために人名を別の表現で言い換えたり、「大王よ」などの呼びかけ語をさまざまな表現で挿入したりしている部分は、適宜省略した。
♪(イノシシは)鼻で大地をたたき、足でもまた大地を蹴立て、また繰り返し腹で大地をこすりながら転がっている。しかもその怪物の後ろには、偉大なるキラータ族の王子の姿をして、弓と矢と剣を持ち、女性たちの一群を従えた怪物がその時に見えた。
かくて私は弓と、矢が尽きることのない大きなえびらとを取り、その、身の毛を逆立てるほどぞっとする怪物に対して矢を放った。しかし同時に、キラータ族の姿の怪物が力強い弓をひき、
私の心を震わせるかのように、私より力強い矢を放った。そして彼は私に言った。
「私が先に所有したものを、狩りのおきてを無視して、なぜお前は打ったのか。私はするどい矢によってお前の傲慢さをたたいてやる。覚悟せよ」
するとその弓を持った巨大な身体の男は、私にむかって突進してきた。すると山のように度を超えて数多くの矢が私にふりかかった。私も彼に、大雨のように多数の矢をあびせかけた。それから弓をいっぱいに張りつめて、呪文で浄められ、矢頭が光り輝く矢によって、私は彼を、あたかも山を金剛杵で打つように彼を射た。すると彼の姿は百重、千重になった。私は矢によってこの男のそれら百重、千重の肉体を打った。するとそれらの肉体が再び合一するのが見えたが、私はそれらを吹き飛ばした。
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