青鷺の本生物語(4/6)
ジャータカ38.
語(連声前)
説明
語義
代男複主
彼らは
代男単属
彼の
名女単対
話を
連
聞いて
←
不定
行くこと
名男→形男複主
欲する
連
あって
間
よし
間
旦那様
代男複対
私たちを
連
捕らえて
命単2
行け
接
〜と
完複3
言った
日本語訳
…… 彼らはこの魚の話を聞いて行きたくなって、「よし、旦那様、私たちを連れて行ってください」と言った。
備考
……
語(連声前)
説明
語義
名男単主
青鷺は
形中単対→副
最初に
名男単対
かの
形幹
片目の
頭
大きい
名男単対
魚を
副
まさに
連
捕らえて
名男幹
池
名中単対
岸(を)
連
導いて
名男単対
池を
連
見せて
日本語訳
…… 青鷺は最初に、かの片目の大きい魚を捕らえて池の岸に導き、池を見せてから、
備考
……
語(連声前)
説明
語義
名男幹
池
名中単処
岸において
←
過分男単処
生まれた
名男幹
(樹木名)
名男単処
木において
連
座って
代男単対
彼を
名男幹
枝
名中単処
中間に
連
投げ入れて
日本語訳
…… 池の岸に生えているヴァラナの木に止まり、魚を枝のまたに投げ入れて
備考
……
語(連声前)
説明
語義
名中単具
くちばしで
←
現分男単主
貫いて
名中幹
命
名男単対
破壊を
←
使連
達せさせて
名中単対
肉を
連
食べて
日本語訳
…… くちばしでつついて死に至らしめ、肉を食べて、
備考
……
語(連声前)
説明
語義
名男複対
魚の骨を
名男幹
木
名中単処
根において
絶
落として
接
さらに
絶
行って
日本語訳
…… 魚の骨を木の根のところに落とし、さらに戻って、
備考
……
語(連声前)
説明
語義
形男単主
解放された
代単具
私によって
代男単主
その
名男単主
魚は
形→名男単主
他の者は
命単3
来るべし
接
〜と
代男単具
この
名男単具
方法によって
形→名男単対
一つ一つを
連
捕らえて
日本語訳
…… 「私はあの魚を解放した。他の魚も来い」と言って、この方法で一匹一匹を捕らえて、
備考
……
語(連声前)
説明
語義
形男複対
すべての
名男複対
魚を
連
食べて
接
さらに
←
過分男単主
来た
数男単対
1つの
名男単対
魚を
接
もまた
副
ない
ア単3
見えた
日本語訳
…… すべての魚を食べて、再び戻ってきたら、一匹の魚も見えなかった。
備考
……
語(連声前)
説明
語義
数男単主
1つの
接
しかし
副
ここに
名男単主
カニが
形男単主
残った
名男単主
青鷺は
代男単対
彼を
接
もまた
←
不定
食べること
名男→形男単主
欲する
連
あって
日本語訳
…… しかしここに1匹のカニが残っていた。青鷺はカニをも食べたいと思って、
備考
……
語(連声前)
説明
語義
間
おい
名男単呼
カニよ
代単具
私によって
形男複主
すべての
代男複主
かれら
名男複主
魚たちは
連
導かれて
名中幹
蓮
形男単処
覆われた
頭
大きい
名男単処
池において
←
過分男複主
放たれた
命単2
来い
代単対
あなたを
接
もまた
未単1
導こう
接
〜と
日本語訳
…… (青鷺)「おい、カニよ。私はかの魚たちをすべて蓮に覆われた大きい池に連れて行って放ってやった。おいで、あなたも連れて行こう」と言った。
備考
……
語(連声前)
説明
語義
代単対
私を
連
捕らえて
←
現分男単主
行く
副
いかに
未単2
あなたは捕らえる
接
〜と
連
噛んで
未単1
私は捕らえる
接
〜と
日本語訳
…… (カニ)「私をつかまえて行くというが、どうやってつかまえるのか」と。 (青鷺)「(くちばしで)噛んでつかまえるのだ」と。
備考
…… アナセンのリーダーでは
と書いてあるが、大文字の場合、点などの補助記号を打たない流儀なのだろう。
語(連声前)
説明
語義
代単主
あなたは
副
このように
連
捕らえて
←
現分男単主
行く
代単対
私を
未単2
落とすだろう
副
ない
代単主
私は
代単具
あなたと
前
共に
未単1
行くだろう
接
〜と
日本語訳
…… (カニ)「あなたがそのように捕らえていくなら、私を落とすだろう。私はあなたと一緒に行くまい」と。
備考
……
語(連声前)
説明
語義
副
〜するな
ア単2
恐れた
代単主
私は
代単対
あなたを
頭
非常に
←
過分中単対→副
捕らえて
連
捕らえて
未単1
行くだろう
接
〜と
日本語訳
…… (青鷺)「恐れるな。私はあなたをしっかりくわえて行こう」と。
備考
……
語(連声前)
説明
語義
名男単主
カニは
ア単3
考えた
代男単属
これの
名男複対
魚たちを
連
導いて
名男単処
池において
名中単主
放棄は
間
〜というのは
副
ない
現単3
ある
日本語訳
…… カニは考えた、「こいつの『魚たちを導いて池に放つ』ということはありえないだろう」
備考
……
語(連声前)
説明
語義
接
もし
接
しかし
代単対
私を
名男単処
池において
未単3
放つ
=
接
〜と
代中単主
これは
形中単主
よい
日本語訳
…… (カニ)「しかし、もし彼が私を(本当に)池に放つというのならば、それはよいことだ」
備考
……
語(連声前)
説明
語義
副
もし〜なければ
未単3
放つ
名女単対
首を
代男単属
これの
連
切って
名中単対
生命を
未単1
奪おう
接
〜と
日本語訳
…… (カニ)「もし放たなければ、こいつの首を切って命を奪ってしまおう」と。
備考
……
語(連声前)
説明
語義
接
さて
代男単対
彼(を)
副
このように
完単3
言った
間
おい
名男単呼
青鷺よ
副
ない
副
実に
代単主
あなたは
←
頭+(過分中単対→副)
よく+捕らえて
不定
捕らえること
未単2
できるだろう
日本語訳
…… さて(カニは)青鷺にこう言った。「おい、青鷺よ。お前は本当は私をしっかりくわえることはできないだろう」
備考
……
語(連声前)
説明
語義
代複属
私たちの
接
しかし
名中単主
つかむこと
頭+名中単主
しっかり+つかむ
日本語訳
…… (カニ)「逆に私たちカニのほうが、つかむ力がしっかりしているのだ」
備考
……
語(連声前)
説明
語義
接
もし
代単主
私が
名中単具
カニのはさみで
代単属
あなたの
名女単対
首を
不定
捕らえること
未単1
得るだろう
すぐ上を参照
頭+名中単対
しっかり+つかむことを
連
して
代単具
あなたと
前
ともに
未単1
行こう
接
〜と
日本語訳
…… (カニ)「もし私がはさみでお前の首をつかんでかまわないならば、私はお前の首をしっかりつかんで、お前と一緒に行こう」と。
備考
……
の部分は多くの版本では
(十分に)となっているらしく、南伝大蔵経第28巻433ページの註にはいろいろ書いてあるが、アナセンは
に直しているのでこの註は不要だろう。なお、VRIでは
となっている。これだと複数形なので、カニは両方のハサミで青鷺の首をはさむことになる。このあと実際にカニは両手で青鷺の首をはさんでいるので、VRIはそれにあわせたのだろう。アナセンが単数形にしているのは、一般論として「はさみでつかんでよい」かどうかを問うているからだろう。