ヒトーパデーシャ1-2 (1/4)
老いた虎と旅人 ランマンのリーダー3による
語(連声前)
説明
語義
代単主
私は
副
かつて
形幹
南の
形→名中単処
森林において
←
能現分男単主
行きながら
能過単1
見た
日本語訳
…… 私はかつて、南の森へ行って次のようなことを見た。
備考
……
ここで「私」とは、この話の語り手であるハトの王チトラグリーヴァ。彼が家来たちを連れて空を飛んでいると、狩人が鳥を捕らえるために米粒を撒いているのを見た。米粒を食べたがる家来たちを戒めて、王がこの説話を説いた、ということになっている。
単に「行って見た」と訳すと「見た」が単なる補助動詞になってしまうので「次のようなことを」を補わねばならない。
語(連声前)
説明
語義
数男単主
1つの
形男単主
年老いた
名男単主
虎が
←
過分男単主
沐浴した
名男幹
クシャ草
名男→形男単主
手にした
名中幹
池
名中単処
岸において
反現単3
言う
日本語訳
…… 池の岸でクシャ草を手にして沐浴をしていたある年老いた虎がこう言った。
備考
……
語(連声前)
説明
語義
×2
間
おお
名男複呼
旅人たちよ
日本語訳
…… (虎)「おお、おお、旅人たちよ」
備考
…… 旅人が複数形なのは、ひょっとしたら尊敬の複数なのかもしれないが、不特定の旅人たちに呼びかけているからであろう。
語(連声前)
説明
語義
代中単主
この
名中幹
金
名中単主
腕輪が
受命単3
取られよ
日本語訳
…… (虎)「この金の腕輪を持っていきなさい」
備考
……
語(連声前)
説明
語義
代幹
彼の
名中単対
言葉を
名動絶
聞いて
名中単従
恐怖によって
代男単主
誰
接
もまた
代幹
彼の
名男単対→副
そばに
副
ない
反現単3
受け取る
日本語訳
…… その言葉を聞いても、誰もみな恐がって彼のそばへ行って腕輪を受け取ろうとしなかった。
備考
…… 冒頭は
の部分同様にTP型複合語と解釈したが、2語にわけて「その言葉」と解釈することもできる。
語(連声前)
説明
語義
接
すると
名男幹
貪欲
←
過分男単具
引き寄せられた
代男単具+尾
ある
名男単具
旅人によって
←
過分中単主
熟考された
日本語訳
…… すると、ある旅人が貪欲さに引きずられて次のように考えた。
備考
……
語(連声前)
説明
語義
名中単具
幸運によって
代中単主
これが
能現単3
生じた
日本語訳
…… (旅人)「幸運にもこのようなことに出会った」
備考
……
語(連声前)
説明
語義
副+接
しかし
代男単処
この
形幹
自分の
名男単処
危険によって
名女単主
進行が
副
ない
←
動形女単主
実行されるべき
接
そこで
日本語訳
…… (旅人)「しかし、自分を危険にさらすこの状況では、進んで取るべきではない。そこで次のようにも言われている」
備考
……
[詩]
語(連声前)
説明
語義
+
←
頭+過分男単従
ない+好ましい者から
←
過分幹
好ましいもの
名男単処
獲得において@@
接
たとえ〜ても
副
ない
名女単主
状況が
反現単3
生まれる
形女単主
よい
日本語訳
…… (旅人の引用する詩)「たとえ好ましいものを得られるとしても、それが好ましくない者からであれば、よい状況は生まれない」
備考
……
[詩]
語(連声前)
説明
語義
接
〜ところ
能現単3
ある
名中幹
毒
名男単主
結合
名中単主
不死の霊薬
代中単主
その
接
たとえ〜ても
名男単為
死に導く
日本語訳
…… (旅人の引用する詩)「毒との結合があるところでは、たとえそれが不死の霊薬であっても死をもたらす」
備考
…… 述語が為格の場合「〜に適する、〜に導く」などの意味になる。
語(連声前)
説明
語義
副+接
しかし
副
どこでも
名男幹
利益
名中単処
獲得において
名女単処
前進において
名男単主
危険が
副
まさに
日本語訳
…… (旅人)「しかし、およそ利益の獲得において前進するところでは、まさに危険があるものである」
備考
……
語(連声前)
説明
語義
副
そのように
接
そして
←
過分中単主
言われた
日本語訳
…… (旅人)「また次のようにも言われている」
備考
……
[詩]
語(連声前)
説明
語義
副
ない
名男単対
危険を
+
頭+絶
ない+生じて
名男単主
人は
形→名中複対
幸運なことを
能現単3
見る
日本語訳
…… (旅人の引用する詩)「危険を生じなければ人は幸運を見ることはない」
備考
……
はこの句末の
にかかる。 絶対詞の部分は条件、つまり「〜すれば、〜してはじめて…」という意味になっている(次もそう)。
[詩]
語(連声前)
説明
語義
名男単対
危険を
接
さらにまた
絶
生じて
接
もし
能現単3
生きる
能現単3
見る
日本語訳
…… (旅人の引用する詩)「危険を生じて、さらにもしその人が生きていれば、幸運を見ることができる」
備考
……
の目的語が省略されている。もちろん前句の
。
語(連声前)
説明
語義
代男単対
彼を
名動能現単1
私は調査する
副
まず
日本語訳
…… (旅人)「まず彼を調査してみよう」
備考
…… 冒頭は
(代中単対)つまり「これを、それを」と解釈することもできる。
語(連声前)
説明
語義
副
声高に
反現単3
言う
日本語訳
…… 旅人は声高に言った。
備考
……
語(連声前)
説明
語義
副
どこに
代単属
あなたの
名中単主
腕輪は
日本語訳
…… (旅人)「あなたの腕輪はどこにあるのか?」
備考
……
語(連声前)
説明
語義
名男単主
虎は
名男単対
手を
使絶
伸ばして
使能現単3
見せた
日本語訳
…… 虎は手を伸ばして(腕輪を)見せた。
備考
……
語(連声前)
説明
語義
名男単主
旅人は
能過単3
言った
日本語訳
…… 旅人は言った。
備考
……
語(連声前)
説明
語義
副
どうして
形男単処
殺人を性とする
代単処
あなたにおいて
名男単主
信頼が
日本語訳
…… (旅人)「人殺しをするお前にどうして信頼がありえようか」
備考
……