パンチャタントラ 5-9(2)
最後の3行は荻原『実習梵語学』より
語(連声前)
説明
語義
副
すると
代男単主
或る
尾
名男単主
バラモンが
代単属
私の
名中単対
家を
絶
来て
日本語訳
…… するとあるバラモンが私の家を訪れて〜
語(連声前)
説明
語義
過分幹
達した
名中幹
若い年齢
尾
(所有複合語用接尾語)
名中幹
美貌
形女単対
に富んだ
形女単対
に富んだ
能未単3
与えるだろう
日本語訳
…… 適齢期に達した美貌に富んだ少女を与えるだろう。
語(連声前)
説明
語義
代幹
その人
副
〜から
名男単主
息子が
代単属
私の
能未単3
できるだろう
日本語訳
…… その人から私の息子が生まれるだろう。
語(連声前)
説明
語義
代男単属
彼(の)
代単主
私は
名男単主
人名
接
〜と
名中単対
名を
能未単1
つけるだろう
日本語訳
…… その子に私はソーマシャルマンという名をつけるだろう。
備考
……
は、「[属]に名をつける」
語(連声前)
説明
語義
副
その時
代男単処
彼(が)
名中幹
ひざ
名中幹
活動(這う)
形男単処
〜できる
過分男単処
なった
代単主
私は
名男単対
本を
日本語訳
…… そして彼がひざで這うことができるようになったら、私は本を〜
語(連声前)
説明
語義
絶
買って
名男幹
馬
名女単属
小屋の
名中幹
後部
名男単処
場所に
過分男単主
[処]に座る
代幹
それ
使(←
)能未単1
しっかり読みふけるだろう
日本語訳
…… 〜買って、馬小屋の後ろに座ってそれを読みふけるだろう。
備考
…… 最後の
〜という語をゴンダは
と
〜とに分けているが、 文法的には複合語なのでくっつけて書くべきである。 日本語版では
がたまたま行末に来ているので、 日本語版でハイフンが抜けちゃったという誤植なのかと思ったら、 英語版では行中にあるにもかかわらず切れているので、 たぶん元からこうなっているのだろう。 ここでは訂正してくっつけた。
語(連声前)
説明
語義
副
こうしている間に
名男単主
(人名)が
代男単対
私を
絶
見て
日本語訳
…… こうしているうち、ソーマシャルマンは私を見て〜
語(連声前)
説明
語義
名女幹
母
名男単従
膝から
名中幹
膝
名中幹
這うこと
形男単主
〜に専念する
日本語訳
…… 〜母の膝から膝で一生懸命はいはいして〜
語(連声前)
説明
語義
名男幹
馬
名男幹
ひづめ
過分幹
近く
形男単主
存在する
代幹
私
副
近くに
能未単3
来るだろう
日本語訳
…… 馬のひづめの近くを通って、私の近くに来るだろう。
備考
……
〜
(馬のひづめの近くにいる)は、 ソーマシャルマン(幼児)ともこのバラモン(父)ともとれるが、 次文以降の展開を考えれば、幼児であろう。 幼児がひづめの近くを通って危ないので父が大声を出すのである。
語(連声前)
説明
語義
副
すると
代単主
私は
名女単対
バラモンの妻に
名男幹
怒り
過分(←
)男単主
〜で一杯になった
能未単1
言うだろう
日本語訳
…… すると私は怒りで一杯になり、妻に対して言うだろう。
語(連声前)
説明
語義
能命単2
つかまえよ
副
直ちに
名男単対
幼児を
日本語訳
…… 直ちに子供をつかまえよ
語(連声前)
説明
語義
代女単主
彼女は
副
もまた
名中幹
家
名中幹
仕事
名女単具
専念によって
代幹
我々
名中単対
言葉を
副
ない
能未単3
聞く
日本語訳
…… 彼女もまた家事に専念していて我々の言葉を聞かないだろう。
語(連声前)
説明
語義
副
すると
代単主
私は
絶
すっくと立ち上がり
代女単対
彼女を
名男単具
足蹴によって
使(←
)能未単1
打つだろう
日本語訳
…… すると私は立ち上がって彼女を足蹴にするだろう。
語(連声前)
説明
語義
副
こうして
代男単具
彼の
名中幹
瞑想
過分(←
)男単具
状態である
接
それにもかかわらず
名男単主
足蹴が
過分男単主
与えられた
副
〜のように
代男単主
その
名男単主
びんは
過分男単主
割られた
日本語訳
…… こうして彼は瞑想状態であるのに足蹴をしてそのびんを割った。
語(連声前)
説明
語義
名男複具
穀物の粉で
名女単対
白色状態(を)
過分男単主
行った
日本語訳
…… 穀物の粉で彼は真っ白になった。
備考
…… ちゃんと主語を補うのを忘れないこと。
で「白くなる」
語(連声前)
説明
語義
副
だから
代単主
私は
能現単1
言う
日本語訳
…… だから私は言う。
[詩]
語(連声前)
説明
語義
形女単対
未来の
名女単対
思案を
形女単対
想像すべきでない
能現単3
する
代男単主
〜人は
日本語訳
…… 想像すべきでない未来の思案をする人は〜
[詩]
語(連声前)
説明
語義
代男単主
彼は
副
こそは
形男単主
白い
反現単3
横たわる
名男幹(
略)
人名
名男単主
父
副
〜のように
日本語訳
…… 彼こそはソーマシャルマンの父のように白く横たわる。