鸚鵡七十話-31(1)
語(連声前)
説明
語義
名男幹
(地方名)
名男単処
地方に
名中幹
(町名)
名中単主
呼び名
名中単主
町が
日本語訳
…… グルジャラ地方に、ブルグクシュトラという名の町があった。
語(連声前)
説明
語義
副
そこに
数男単主
一人の
名男単主
バラモンが
日本語訳
…… そこに一人のバラモンがいた。
語(連声前)
説明
語義
代男単主
彼は
接
しかし
名男幹
愚者
名男単主
半分
副
まさに
副
非常に
名中幹
運命
(←
)
過分男単主
見捨てられた
日本語訳
…… しかし彼はまさに半ば愚か者であり、非常に運命に見放されていた。
語(連声前)
説明
語義
代男単主
彼は
接
しかし
名中単為
さいころ賭博
反過単3
[為]に熱中した
日本語訳
…… しかし彼はさいころ賭博に熱中した。
語(連声前)
説明
語義
副
その後
副
徐々に
名男単対
盗人根性を
能過単3
[対]を抱いた
日本語訳
…… その後彼はしだいに盗人根性を抱いた。
語(連声前)
説明
語義
副
その後
副
どこかで
(←
)
過分幹
壊れた
(←
)
過分幹
落ちた
名女幹
壁
名男単処
部分で
名男単主
悪人が
代男単主
あの
(←
)
過分男単主
逮捕された
日本語訳
…… その後、ある、崩れ落ちた壁の場所で、その悪人(=バラモン)は逮捕された。
備考
……
壁の近くに潜んでいて、その壁が崩れたので見つかってしまった、ということだろうか。
語(連声前)
説明
語義
名男単属
王の
名中単処
近くに
能完複3
連れてきた
代男単対
彼を
日本語訳
…… 彼らは王のそばに彼(=盗人となったバラモン)を連れてきた。
語(連声前)
説明
語義
名男単主
王は
(←
)
過能分男単主
命じた
日本語訳
…… 王は命じた。
語(連声前)
説明
語義
名男単属
盗人の
名男単主
刑罰は
能現単3
ある
代男単主
〜は
代男単対
〜を
代男単属
これの
能命複3
せよ
日本語訳
…… 盗人への刑罰をこの男に対してせよ。
備考
…… 直訳は「盗人の刑罰であるところのもの、 それを(=
)この男に対しての刑罰(=
)と、 人々はすべし」というところだろうか。
語(連声前)
説明
語義
接
そこで
能完複3
彼らは言った
名男幹
盗人
名男単主
刑罰は
名中幹
首
名男単主
切ること
日本語訳
…… そこで彼らは言った。「盗人の刑罰とは首切りである」
語(連声前)
説明
語義
接
〜と
絶
述べて
代男単対
彼を
←(
)
使不定
殺す←死ぬ
能過単3
連れて行った
日本語訳
…… と述べて、彼を殺しに連れて行った。
語(連声前)
説明
語義
副
その時
名男単主
盗人は
名男単対
王(を)
(←
)
使能ア単3
乞い求めた
日本語訳
…… その時盗人は王に乞い求めた。
語(連声前)
説明
語義
名男単呼
王よ
名女単主
願いが
数女単主
一つの
能現単3
ある
日本語訳
…… 王よ、お願いが一つあります。
語(連声前)
説明
語義
代単主
私は
代中対
或る
副
名男幹
頭上の宝石
(←
)
過分中単対
〜のような
名中単対
知識を
形中単対
完璧な
能現単1
握る
日本語訳
…… 宝石のように完璧な、ある知識を私は持っています。
語(連声前)
説明
語義
副
それゆえ
(←
)
能未分男単属
起こるだろう
名男単属
期間の
代男単対
或る
副
名中幹
知識
名中単対
〜といったものを
能未単1
述べよう
日本語訳
…… それゆえ、これから起こるであろう、期間(終末)に関するある知識といったものを述べましょう。
語(連声前)
説明
語義
副
その後
能現単主
王は
副
もまた
能過単3
言った
反命単2
語れ
接
〜と
日本語訳
…… その後王もまた言った「語れ」と。
語(連声前)
説明
語義
副
かくて
代男単主
あれは
能完単3
語った
名男単呼
王よ
代中単対
これを
代男単主
あなたは
能命単2
知れ
日本語訳
…… かくてあの男は語った。王よ、あなたはこれをご承知ください。
備考
……
のところはサンディのし忘れか。
(神は)のサンディとも考えられるが、それだと意味が通らない。
なお、盗人のセリフはまだ続く。
語(連声前)
説明
語義
数男単従
一つの
名男単従
約三時間
前
[従]の後
形男単主
すべての
副
すっかり
名男単主
世界が
副
別様に
副
まさに
能未単3
なるだろう
日本語訳
…… およそ三時間後に、全世界がすっかり様相を変えてしまうだろう。
備考
……
に関するゴンダ文法の語彙集の訳は「別様に、さもなければ」(英語版は otherwise のみ)というのがわかりにくい。 たしかに英語のotherwiseは「さもなければ」の意味のほかに「違ったふうに」(in a different way)という意味があるのだが、 サンスクリットの
の意味は「さもなければ」のほうではなく、 「違ったふうに」のほうだと思う。 モニエルには otherwise だけでなく in a different manner 、 マクドネルも otherwise だけでなく wrongly とも書いてある。 たぶん、「さもなければ」という接続詞的な意味はないのではないか。 otherwiseのような両義ある語でこの語を訳すのは問題があろう。 なお、鎧先生訳の「別様に」というのはそれをふまえたのだろうが、 せっかくのこの配慮が「別様に」などというヘンな日本語で訳したためにわかりにくい。
語(連声前)
説明
語義
名男単主
暗黒
反未単3
〜になる
形幹
大きな
形男単主
おそるべき
日本語訳
…… とても恐ろしい暗黒になるだろう。