マハーバーラタ 3-53-7
ナラ王物語4-2/3
デーヴァナーガリーはランマンのリーダーのものをそのまま使用。
すべて韻文、ブルハダシュヴァのセリフなので、[詩]表記および(ブルハダシュヴァ)「」表記を略。
語(連声前)
説明
語義
受命単3
されるべし
形中単具
躊躇しない
名中単具
心によって
接
もし
反現単2
あなたは思う
日本語訳
…… ナ「よろしければ、躊躇しない心で〜がなされるべし」
備考
……
(なされるべし)の主語は次句の
(選択)で、「選択がなされるべし」→「あなたは選択してください」
(あなたが配慮するならば)はまとめて「よろしければ」程度に訳す。
語(連声前)
説明
語義
名中単主
選択が
名男幹
世界
名男複属
守護者たちの
名男幹
友人
名中単対
言葉を
代中単対
この
能命単2
あなたは聞け
日本語訳
…… ナ「世界の守護者たちの中から選択してください。友人のこの言葉を聞いてください」
備考
……
の属格の用法は、辻文法p.286の「全体の一部に関する表現」とみなしていいだろう。
語(連声前)
説明
語義
名男単具
(人名)によって
副
このように
←
過分女単主
言われた
代女単主
かの
名女単主
(人名)は
名中単対
言葉を
能過単3
語った
日本語訳
…… ニシャダ国王(ナラ)にこのように言われて、かのダマヤンティーは語りました。
備考
…… 次句がここにかかっているので、まとめて訳すべきである。
語(連声前)
説明
語義
←
過分中両具
水浸しになった
名中両具
両目によって
名中幹
悲しみ
尾中単具
〜から生じた
接
すると
名中単具
水によって
日本語訳
…… すると、悲しみから生じた涙で両目をいっぱいにさせて、
備考
……
語(連声前)
説明
語義
名男複為
神々に
代単主
私は
絶
敬礼して
名男複為
すべての
名女幹
大地
名男単呼
主よ
日本語訳
…… ダ「大地の主よ、私はすべての神々に敬礼して」
備考
……
語(連声前)
説明
語義
反現単1
私は選ぶ
代単対
あなたを
副
こそ
名男単対
夫(を)
名中単対
誓いを
代中単対
これを
能現単1
私は言う
代単為
あなたに
日本語訳
…… ダ「あなたをこそ夫として選びます。私はあなたにこう誓います」
備考
……
語(連声前)
説明
語義
代女単対
彼女(を)
能完単3
言った
接
すると
名男単主
王は
名女単対
震えている
名女単対
合掌している
日本語訳
…… すると王は、震えながら合掌している彼女に言いました。
備考
……
語(連声前)
説明
語義
名中単具
使者の職務で
絶
来て
形→名女単呼
美しい女性よ
副
どうして
形幹
自分の
副
〜のために
副
ここで
反現単1
私はできる
日本語訳
…… ナ「美しい女性よ、使者の職務で来たのに、どうして私はここで自分の利益をはかることができましょうか」
備考
……
語(連声前)
説明
語義
副
どうして
副
実に
代単主
私は
絶
[属]に約束して
名女複属
神々の
副
特別に
日本語訳
…… ナ「どうして、実に私は特別に神々に約束して〜」
備考
……
語(連声前)
説明
語義
形幹
他の
副
〜のために
名男単対
努力を
絶
始めて
副
どうして
形幹
自分の
副
〜のために
副
ここで
反現単1
私はできる
日本語訳
…… ナ「他者のために努力を始めたのに、どうして私はここで自分の利益をはかることができましょうか」
備考
……
語(連声前)
説明
語義
代男単主
これ
名男単主
道理
接
もし
形幹
自分の
名男単主
利益が
代単属
私の
接
〜もまた
能未単3
あるだろう
接
その後に
日本語訳
…… ナ「これが道理です。もし自己の利益が私にも生じましたならば、その後に」
備考
……
語(連声前)
説明
語義
副
このように
形幹
自分の
副
〜のために
能未単3
するだろう
副
そのように
間
親愛なる婦人よ
受命単3
実行されるべし
日本語訳
…… ナ「このように自分のためにいたしましょう。お姫様、そのように(私の言うとおりに神々を夫として選び)なさいませ」
備考
……
語(連声前)
説明
語義
接
すると
名男幹
涙
形女単対
〜で充たされた
名女単対
声を
名女単主
(人名)は
形幹
清浄な
名中→形女単主
微笑
日本語訳
…… すると、微笑の清浄なダマヤンティーは、涙で充たされた声で〜
備考
…… 「涙で充たされた声」が対格になっているのは、次句の
(言う)の目的語が二重対格、すなわち「AにBを言う」のAもBも対格になるため。本来は「涙で充たされた声の言葉を」ということであるが、意訳して「〜声で」とした。
語(連声前)
説明
語義
←
能現分女単主
回復しながら
副
静かに
名男単対
(人名)(を)
名男単対
王(を)
能過単3
言った
日本語訳
…… (気持ちを)回復しながら静かにナラ王に言いました。
備考
……
語(連声前)
説明
語義
名男単主
打開策が
代男単主
この
代単具
私によって
←
過分男単主
発見された
形男単主
間違いない
名男幹(または単呼)
(人名)
名男単呼
王よ
日本語訳
…… ダ「ナラ王様、このような間違いのない打開策を私は思いつきました」
備考
…… 次句が関係詞節となって「打開策」にかかるので、次句から先に訳す手もあるが、複雑になるので、この順番で訳せばいいだろう。
語(連声前)
説明
語義
代男単具
〜によって
名男単主
罰は
副
ない
能未単3
あるだろう
代単属
あなたの
名男単呼
王よ
副
どうして
尾
(不定代名詞)
日本語訳
…… ダ「王よ、その打開策によれば、あなたへの罰は決してございませんでしょう」
備考
……
で「決して〜ない」
語(連声前)
説明
語義
代単主
あなたは
接
そして
副
〜こそは
接
実に
名男幹
人
形→名男単呼
最高の人よ
名男複主
神々が
接
そして
名男幹
(人名)
形男複主
〜をはじめとする
日本語訳
…… ダ「最高の人よ、まさにあなたも、そしてインドラをはじめとする神々も」
備考
……
語(連声前)
説明
語義
能命複3
来い
←
過分男複主
全部一緒の
形→名男複主
すべての人が
代単属
私の
接
〜のある所へ
名男単主
婿選びの式が
日本語訳
…… ダ「すべての人が一緒に、私の婿選びの式がある所へいらっしゃいませ」
備考
……
語(連声前)
説明
語義
副
そこで
代単主
私は
名男複属
守護神たちの
名男単処
面前で
代単対
あなたを
名男単呼
王よ
日本語訳
…… ダ「王よ、そこで私は守護神たちの面前であなたを〜」
備考
……
語(連声前)
説明
語義
←
使反未単1
私は選ぼう
名男幹
人
名男→形男→名男単呼
虎のような人よ
副
ない
副
このように
名男単主
罰は
能未単3
あるだろう
日本語訳
…… ダ「〜選びましょう。虎のような人よ、こうすれば罰はないでしょう」
備考
……
語(連声前)
説明
語義
副
このように
←
過分男単主
言われた
接
一方
名女単具
(人名)によって
名男単主
(人名)は
名男単主
王は
名女複属
人々の
名男単呼
主よ
日本語訳
…… 人々の主(=ユディシティラ)よ、一方、ヴィダルバの王女(=ダマヤンティー)にこのように言われてナラ王は
備考
……
語(連声前)
説明
語義
能完単3
来た
副
再び
副
そこへ
接
〜所へ
名男複主
神々が
←
過分男複主
集まって来た
日本語訳
…… 神々が集まって来た所へと引き返しました。
備考
……